気づけばバイトはベテラン、夢のほうは新人のまま…
そんな「夢追いフリーター」のままでこの先本当に大丈夫なのだろうか ── ふと不安になって、このページにたどり着いたのではないでしょうか。
巷では「夢を追う姿はカッコいい」と語られがちですが、通帳の残高や将来のことを考えると、笑えない現実も見えてきます。
じゃあ、夢を諦めるしかないのかと言えば、答えはNO。
このページでは、夢追いフリーターの末路にありがちなパターンや、「何歳まで」がひとつの目安になるのか、そして就職して働きながら夢を追う“第3の道”まで、リアルと希望の両方を込めてお伝えします。
「自分って、やっぱり夢追いフリーターなんだろうな…」
どこかでうすうす気づきつつも、言葉にしてしまうと少し刺さりますよね。でも、ここで一度ちゃんと整理しておくと、この先の選択がラクになります。
ひとえに「夢追いフリーター」とは言っても、その実態や危うさの度合いは人それぞれ。まずはその状態を、感情論ではなく少し客観的に見てみましょう。
ざっくり言うと、夢追いフリーターとは、以下の状態の人を指します。
夢の実現を優先して、正社員ではなくアルバイト・パートなどの非正規雇用で生活している人
たとえば、以下のようなパターンが代表的でしょうか。
共通しているのは、以下のスタイルです。
この状態が長く続くと、「生活」と「将来」の不安がじわじわと存在感を増していき、精神的にも優しくありません。
このキーワードで検索しているということは、心のどこかで以下のような気持ちを抱えているのではないでしょうか。
「夢があるから大丈夫!」と思えているうちは、そもそも「末路」なんて言葉は検索しません。あえて入力してしまうということは、自分でもうすうす“リスク”に気がついているから。
夢を諦めたくはない。でも、現実から目をそむけ続けるのも苦しい…
あなたは、今まさにそんな板挟みの状態なのかもしれませんね。でも実は、このモヤモヤを言語化すること自体が、ひとつの「きちんと自分の人生を考えようとしているサイン」でもあるのです。
現在の状態を客観視するために、簡単なチェックリストを置いておきます。心の中で「Yes/No」で答えてみてください。
複数に該当するからといって、それが「ダメ」という話ではありません。ただ、「今の自分はこういうポジションにいるんだな」と認識しておくことが重要で、この先を考えるうえで大事なスタート地点になります。
ここから先は、「そのまま進んだときに起こりやすい現実」と「そこからどう軌道修正できるか」を一緒に見ていきましょう。
ちなみに、StepUp就職ナビの運営者である私も、何度か“進路の組み直し”をしてきたタイプです。
「システムエンジニア」→「フリーターとなって人生を迷走(写真家の夢を追う)」→「小売り/店舗マネージャー」→「スポーツ関連業(独立準備)」→「独立してWebメディア運営」
きれいな一本道キャリアではなかったからこそ、遠回りの不安や焦りも、少しは分かるつもりです。
一度きりの人生、夢を追うことは決して悪いことではありません。
しかし、生活と将来設計を置き去りにして継続し、「気付かないうちに、望んでいない末路に近づいていた」というのは避けたいところ。
ここで紹介するのは、あくまで“よくあるパターン”なので、全ての人が該当するわけではありません。しかし、「この方向に行きがち」という傾向として知っておいて下さい。
まず、分かりやすく表面化するのが「お金の問題」です。
この状態が長く続くと、「毎月ギリギリ」「何かあったら親に頼るしかない」という構図が固定化されていきます。
実家暮らしだと一見それでも回ってしまうケースもありますが、親の年齢が上がると、それが難しくなるのも確かです。場合によっては、こちらが支える側になることも…
要は、「今月もなんとか乗り切れた」を何年も続けてしまうと、ある日突然、「将来の選択肢の方が先に尽きてしまった」ということが起こり得るんですね。
やはり、人生を設計する上で「お金の問題」はどうあっても切り離せません。
次に来るのは、キャリアの問題です。
20代のうちは、まだ「未経験歓迎」や「ポテンシャル採用枠」に頼れますが、30代に近づくにつれて次第に厳しさは増していきます。
その結果、「選ぶ側」から「選ばせてもらう側」へとポジションが変わり、負の循環に陥る可能性が出てくるのです。
少し不安をあおる内容だったかもしれませんが、これも「社会の現実」として知っておいて下さい。
世の中には多くの人が避ける会社(避ける職種)が存在しますが、そうした会社(仕事)にも、人は集まり続けます。不思議ですが、人材不足で潰れることはありません。
なぜだか分かりますか?
そう、その場所を選ばざるを得ない人が一定数いるからです。だからこそ、「選択肢が狭くなる前に動く」という発想を持っておいて欲しいのです。
就職市場ではマイナスに評価されることが多く、年齢を重ねるほどそれは顕著になり、就職の難易度が上がっていく。
あまり語られませんが、恋愛・結婚の面でも影響は出やすいです。
もちろん、「夢を追っている姿が魅力的」と感じてくれる人もいるでしょう。
しかし、結婚や将来を真剣に考えたとき、フリーターという状態が、不安材料として見られやすいのは確かです。
夢を追っている最中に「恋愛」は必ずしも必要ではないでしょうが、「自分の生活で手一杯、人と未来の話をする余裕がない」という状態は、人生全体の満足度に影響する可能性があります。
夢がうまく進まない期間が続くと、メンタルにもダメージが蓄積していきます。
最も厄介なのは、「本気でやったのに報われなかった」という感情に支配されること。これは、想像以上に重いものです。
自分の努力や時間を否定されたように感じてしまい、新しいことにチャレンジする意欲まで奪ってしまうのです。
実は、最もイメージしづらく、知らず知らずのうちにハマってしまうのが「じわじわと追い込まれていくタイプの末路」です。
このパターンは、毎日がそれなりに回ってしまう人ほど陥りがちです。今すぐ困っているわけではないからこそ、「現状維持」が続いてしまうんですね。
人は失敗を糧に成長できる生き物ですが、時間だけは戻すことができません。「もう少し早く」という後悔だけは避けたいところです。
ここまで読んで「う…耳が痛い」と感じたとしたら、それはむしろチャンス。
―― この先、こうなり得る未来を一度イメージできた!
これは、「それを避けるために、今からどう動くか」を考えられる良き状態でしかありません。
同じ「夢追いフリーター」とは言っても、年齢によって状況は大きく変わります。
自身の体力、メンタル、周囲の目、親からの圧、就職市場での評価など、年齢を基準として変化していくため
ここでは、年代別でどう現実が変わるのかを分けて整理しています。「自分は今どのフェーズにいるのか」「いつが分岐点なのか」を明確にしていきましょう。
20代前半は、正直かなり「許されやすい時期」です。
夢にフルコミットするにしても、就職してキャリアをスタートさせるにしても、「試しながら考えられる」余白が大きいフェーズと言えます。
だからこそ、「中途半端に夢を追って時間を浪費する」「気づけばバイトだけで何年も経過していた」というのはもったいない時期でもあります。
「まだ若いから大丈夫」と思える反面、「この時期をどう使うか」で、その後の選択肢が大きく変わる!
この事実をしっかりと意識した上で、今後の行動を決めていきたい年代です。
20代後半になると、周りの状況が大きく変化し、自身の状況とのギャップが広がってきます。
そんな中で自分はフリーターのまま、相変わらず夢とバイトに追われる日々…。このギャップが、焦りや不安を増幅させます。
就職市場においても徐々に変化を感じる時期となり、若さという武器が徐々に力を失っていきます。
20代後半は、「この状態のまま30代に突入するのか」or「ここで一旦、働き方の軸を作るのか」の大きな分岐点となるタイミングです。
私自身も、20代後半のタイミングで「今の状態を続けた先に、どんな未来が待っているんだろう?」と急に怖くなったことがありました。
そこから、いったん正社員としての経験を積み直し、最終的に個人事業主(WEBメディア運営)へと舵を切っています。
キャリアの積み方としては評価されるものではなかった(フリーター期間を間に挟む)ですが、ギリギリでも20代だったからこそ、再就職を実現できたのかもしれません。
30代に入ると、いよいよ「夢追いフリーター」という状態が、マイナスに作用することが増えてきます。
これらの要素から、“体と心のコスト”が高まりやすく、20代のように事が運ばなくなる傾向があります。
また、就職においては、その影響が顕著に表れます。
30代からの逆転が不可能というわけではありません。ただ、「20代の延長線の感覚で続けてしまうと、思った以上に壁が高く感じる」というのが正直なところです。
40代まで夢を追ってフリーターを続けるケースも、ゼロではないでしょう。
この段階まで来ると、「厳しい現実」と向き合う覚悟が必要かもしれません。
さらに、若かりし日には考えもしなかった、人生後半のテーマも一気にのしかかってきます。
ここまでくると、少し恐怖心すら覚えたかもしれません。でもこれは、今すぐ40代になってしまう話ではありません。「このまま何も変えなかったら、どの方向に進んでいきそうか」を、一度イメージするための材料だと思ってください。
そのうえで、「じゃあこのあたりで一度、軌道修正しておくか」と考えられるタイミングが、まさに今です。
「何歳まで夢を追うべきか?」
この問いに、教科書的な答えはありません。人によってゴールも事情も違うからです。但し、「なんとなく続けていたら、気づいたときには選択肢が大きく狭まっていた」という展開だけは避けたいところ。
そのためには、ただ単純に「年齢」だけで判断するのではなく、いくつかの軸で自分の状況を冷静に分析する必要があります。
ここでは、現実的なラインを考えるための3つの軸を整理していきます。
まず一番シンプルで、でも見落とされがちなのが「生活基盤」と「お金」です。
このあたりを紙に書き出してみると、「あと何年くらい、このスタイルを続けることが可能か」がざっくり見えてきます。
たとえば、
という人と、
という人では、「夢にフルコミットできる残り時間」は明らかに違います。
もちろん、「実家に甘えればOK」という話ではありません。ただ、生活基盤がスカスカな状態で続けてしまうと、ある日突然「もう続けられない」という限界が、かなり急な形で訪れます。
まずは感情をいったん横に置き、
―― 現状の収入・支出、このペースなら「あと何年持つか」という“数字の現実”を確認する
判断材料として「数字」を用いれば、感情に左右されずに冷静な判断が下せるはずです。
次に大事なのが、「どれくらい本気で、どれくらいの期間、活動してきたか」です。
ここを直視せずに「まだ諦めたくない」と言ってしまうと、自分でもモヤモヤが残ります。
例えば、以下のような状態なら、「もう少し続ける」という選択にも説得力があります。
一方で、以下に該当するのであれば、一度現実を直視するタイミングなのかもしれません。
「5年継続した」とだけ聞くと立派ですが、実際には「本気で行動していたのは1年程度、残りの期間はバイトに明け暮れていた」というケースはよくあります。
逆に、1〜2年という短い期間であっても、正しい方向で密度高く行動し、結果が伴って伸びる人もいます。
―― 年数そのものよりも、「その年数の中身(行動量と実績・結果)」を確認する
自分を責めるためではなく、「今までのやり方であと数年続け、現実的にどれくらい変わりそうか?」を、冷静に考えるための材料にしてください。
3つ目の軸は、「今、就職活動を始めると、どれくらい選択肢があるか」です。
これらの要素によって、「今、動いた場合の就職難易度」が大きく変わります。もちろん、年齢も重要な要素なので、加味しなければなりません。
たとえば20代なら、「これから育てる前提」の求人も多く、昨今の人材不足も相まって、チャンスは大いにあります。
一方、30代に入ると、現実的なハードルは確実に上がります。
今動いた場合の難易度をイメージしておくと、「あと数年夢にフルコミットしたとき、その後の就職はどれくらい厳しくなるか?」という時間的コストも見えてきます。
―― これまでの経験(夢追い活動やアルバイトで得た経験・スキル)を棚卸し、年齢も含めて就職難易度を把握する
まだ夢を追い続けるか、新たな道に舵をきるべきか、この判断基準を「今」持っておくことが大切です。
ここまで3つの軸で整理してきましたが、「夢を追うのは◯歳までにすべき」とは言えません。事情も目標も、人によって違うからです。
ただ、キャリアの観点で言うと、一つ確かなことがあります。
―― 20代は、選択肢が多く、未経験でも挑戦しやすい時期である。
だからこそ、20代のうちに一度これまでの人生を振り返り、夢と現実のバランスを戦略的に組み直すことを考えて欲しいのです。
次の章では、「諦める/続ける」の二択ではない“第3の選択肢”も含めて、一緒に整理していきましょう。
多くの人が「夢を追い続けるか」or「きっぱり諦めて就職するか」という二択で悩みます。
ですが、実際にはその間にグラデーションのような選択肢がいくつも存在します。「夢100・現実0」or「夢0・現実100」のどちらかしか選べないわけではありません。
ここでは、「諦める or 続ける」間にある「第3の選択肢」に目を向けていきます。
まず検討したいのが、「正社員として働きながら、時間外で夢を追い続ける」というスタイルです。
恐らく、今よりも夢に割ける時間は減少するでしょう。身体的な負担が増えることも予想できます。
しかし、「お金と将来への不安で頭がいっぱい」という状態から抜け出せる分、夢の活動に集中しやすくなるといったメリットがあるのも確かです。
この選択をする上で大切なのが、夢を追い続けられる前提で仕事を選ぶこと。
「そんな都合の良い仕事が見つかるわけがない」と感じるかもしれませんが、お金の面(給料)で妥協できれば、探せないこともありません。
これまでアルバイトで生計を立ててきたあなたなら、「夢追いの継続」「安定収入」「精神的安定」が手に入るのなら、お金の面は妥協できるのではないでしょうか。
「就職したら夢は終わりだ」と考えがちだが、実際には「夢の延命措置」として就職を選ぶ人はたくさんいる!
夢を追って上手くいかなかった場合の保険的な意味でも、検討するに値する選択肢ではないでしょうか。
自分一人で探すのが難しそうであれば、フリーターの就職支援を専門にしているエージェントなど、プロの力を借りるのも一つかもしれません。
とはいえ、「どんな仕事なら夢と両立しやすいのか」がイメージできないと動きにくいですよね。
一例として、時間の融通が利きやすい・心身の負荷が比較的コントロールしやすい仕事を挙げてみます。
シフト調整しやすい仕事
在宅・リモートワークと相性のいい仕事
夢のジャンルに近い業界でのアシスタント職
ここでの職種名は一例ですが、大事なのは以下の視点を持って選ぶことです。
「時間の使い方を自分で設計しやすいか」
「体力・メンタルを全部持っていかれないか」
「夢を追いながらできる仕事」というと、ついキラキラしたものを想像しがちですが、地味でも「安定+時間」をくれる仕事は、長い目で見るとかなり頼れる相棒になります。
夢と仕事のバランスは、「どちらか100%」に固定する必要はありません。
このように、ライフステージによって比率を変えていく夢の追い方もアリです。
例えば、フルタイムへの就職をきっかけに、「量」から「質」へシフトチェンジする人もいます。
「夢に使える時間が減る=夢が遠ざかる」とは限りません。むしろ、時間効率を考え始めたことで、一気に成果が出始める人もいます。
私自身も、会社員として働きながら、副業としてWEBメディアを育ててきた時期があります。もちろん、時間は限られますが、その制約があったからこそ「限られた時間でどう成果を出すか」を考えるようになり、集中して取り組めたと考えています。
独立してからも当時を思い出すことがありますが、「独立した今よりも、あの時が一番集中して頑張っていたな」という評価で、それは今も変わりません。
もうひとつの選択肢が、「夢をフルスイングで追うのはやめ、形を変えて持ち続ける」というスタイルです。
「諦める」という言葉には、全てを白紙にするイメージがありますが、必ずしもそうする必要はありません。
これらを踏まえたうえで、「このくらいの規模なら、無理なく続けられそうだ」というラインに調整するのも一つの在り方です。
夢の「温度」を下げることに罪悪感を持つ人は多いですが、現実と折り合いをつけながらも火を消さないことは、決して弱さではありません。
―― プロとしてではなく、人生の一部として持ち続ける!
そんな選択をしている人たちは、意外と多くいます。そして、そのくらいの距離感が、実は最も良い夢(好きなこと)との付き合い方だったりもするのです。
頭の中であれこれ考えていても、実際にどうだったのか生の例を知ることで、見える景色は大きく変わります。
夢をいったん手放して就職した人は、そのとき何を感じ、どんなきっかけで決断し、その後どんな働き方・生き方に行き着いたのか。
ここでは、3つのケーススタディを通じて、「諦める=終わり」ではない現実と、そこに至るまでのリアルなプロセスをたどっていきます。
フィクションを交えた「典型例」ですが、現実によくあるパターンをもとに作成しています。
あなた自身の選択を考えるうえでの具体的なイメージづくりに役立ててください。
Aさんは、ダンサーを目指していましたが、25歳で一度プロの道を断念しました。
きっかけは、同年代のダンサーが次々と現場に呼ばれていく一方で、自分はオーディションに落ち続けたことです。
加えて、ダンスは体が資本。ケガをしたときに「このまま年齢を重ねるほど不利になる」と現実を痛感し、いったん生活の土台を作る方向に舵を切りました。
とはいえ、Aさんが大事にしたのは「夢をゼロにしない」こと。ダンスを続けられる環境を優先し、地元の求人誌で見つけたフィットネスジムの求人に応募しました。
その後、以下の形で「夢の要素」を仕事や趣味に取り入れています。
就職時の面接では、アルバイト歴よりも「継続して体を鍛え、教える立場になれるだけの努力をしてきたこと」を具体的に伝えたことで採用につながりました。
「世界的なダンサーになる」という夢は叶いませんでしたが、「ダンスを通じて人を笑顔にしたい」というコアな部分は、別の形で実現され続けています。
「夢を諦めた」と聞くと0か100かに感じますが、Aさんのように、「人生の土台を作りながら、形を変えて夢を持ち続ける」という選択もあります。
Bさん(29歳・女性)は、シンガーソングライターとして活動していました。
28〜29歳にかけて、「このままでは親に心配をかけ続ける」「貯金も増えない」と感じ、就職を意識し始めました。
その際に意識したのは、次の2点です。
その結果、Bさんは音楽とは関係のない業界の事務職に就職しましたが、以下の形に落ち着いています。
これまでの経験を棚卸しして「仕事に活かせる言葉」に変換できたことで、就職後も納得感を持って前に進めた好例です。
Cさん(28歳・男性)は、俳優を目指して劇団に所属し、東京でフリーターとして生活していました。
転機は、同じ夢を追っていた友人が正社員として働き始めたこと。友人の変化を見て、Cさんは焦ります。
「自分もそうしないといけない」「もうこの年齢だし…」と考え、深く作戦を立てる前に就職へ舵を切りました。
結果として、正社員就職そのものは実現しましたが、Cさんは入社後に苦労します。
Cさんの問題は、能力不足というより「決断の意味づけ」ができていないこと。生活の土台を手に入れた一方で、心の中ではずっと「置き去りにした夢」が引っかかり続けているのです。
3つのケースから学びたいのは、「就職できたかどうか」よりも、就職をどう意味づけできたかという点です。
夢を続けるにしても、いったん離れるにしても、「自分で決めた」と思えるかどうかが、その後の納得感を大きく左右します。
将来を大きく分けるのは、才能よりも「いつ動き出したか」です。
特に20代の場合は、「今のまま数年経った未来」と「今から少し準備を始めた未来」には、かなり大きな差が生まれます。
まずは「末路を変えるための下準備」として、今日からすぐに始められる準備や、フリーター経験を強みに変えるコツを整理していきましょう。
「フリーターだしアピールポイントは何もない」と考えがちですが、掘り下げると材料は意外とあります。
アルバイト
夢の活動
これらを「ただのバイト」「ただの趣味」で終わらせるか、「仕事にも活かせる経験」として言語化するかで、印象は大きく変わります。
ポイントは、「事実」 → 「工夫したこと」 → 「そこで得た学びや成長」という流れで整理すること。
こうなると、ただの「居酒屋バイト」ではなく、「現場で課題を見つけ、周りを巻き込みながら改善できる人」として語ることができます。
▼以下のページでは様々なアルバイト経験を基に、話しの組み立て方をテンプレート化として紹介しています。
【例文10選】フリーター向け正社員面接の自己紹介テンプレ[30秒・1分対応版]
職種別「例文10選」とテンプレで、あなたのアルバイト経験を強みに変える。面接官が嫌う「地雷(NG)回答」の回避術も解説。
次に、「どこを狙えば現実的か」という目線も少し持っておきたいところです。
正社員経験がなくとも、比較的チャンスがあるのは、例えばこんな領域です。
業界・時期・地域によって状況は変わりますが、共通しているのは「コミュニケーション能力」「真面目さ」「継続性」といった部分が重視されやすいこと。
フリーター経験は、むしろここでプラスに働くことがあります。
これらは、書き方次第で十分アピール材料になります。たとえアルバイトであっても、そこで得た経験は自信を持って語るに値するモノです。
「自分の経歴はどんな仕事と相性が良いのか」「経験を適切にアピールにはどう語れば良いのか」
一人で考えているとどうしても視野が狭くなりがちです。そんなときに頼りになるのが、第三者の視点です。
特に、20代の既卒・フリーターを専門とする就職エージェントでは、かなり具体的なアドバイスをくれることが多いです。
あなたの経歴なら、〇〇業界(職種)で活かせますよ。
あなたのアルバイト経験は、〇〇力に変換してアピールできますよ。
就活=ひとりで戦うゲームではありません。
情報を持っている人・企業をうまく「味方にする」という発想を持っておくと、気持ちもかなりラクになります。
とはいえ、「就活を始めたら、夢の活動がゼロになってしまいそうで怖い」という気持ちもよく分かります。
そこでおすすめなのが、「就活用の時間枠」を先に決めてしまうやり方です。
就活に使う時間をブロック
就活時間にやることを明確化
就活のためにブロックした時間以外は、罪悪感なく夢の活動に費やしてください。
「就活モード」と「夢モード」を時間できっちりと区切る
なんとなく求人を眺めてはため息をつき、その合間に夢の活動もやろうとする。どっちつかずで中途半端となり、結局は両方とも上手くいきません。
スケジュールに「枠」を作ってあげることで、「夢100か0か」ではなく、「夢70・就活30」くらいのバランスで進める、といった感覚が持てるようになります。
ここまで感覚的な話をしてきましたが、最後に「数字」という冷静な視点も持っておきたいところです。
将来の不安は、感情だけでふくらませると必要以上に恐ろしく見えますが、数字を通して見ると「どこがリスクなのか」「どこから逆転可能なのか」が見えてきます。
ここでは、公的なデータをもとに夢追いフリーターの将来リスクを整理し、なぜ20代のうちに動くことが合理的なのかを確認していきます。
まず大前提として、フリーター(非正規)と正社員では、お金の面で大きな「差」が出やすい構造になっています。
たとえば厚生労働省「賃金構造基本統計調査(令和6年)」では、雇用形態間賃金格差(正社員・正職員=100)は男女計で66.9と報告されています。
正社員・正職員
348.6千円
正社員・正職員以外
233.1千円
つまり、同じ年数働いていても、毎月もらえる金額に差が出やすいという現実が、数字ではっきり出ているんですね。
これが、10年・20年のスパンで積み上がると、人生設計(住まい・結婚・貯蓄・老後資金など)に大きな影響を及ぼすことは想像に難くありません。
お金がすべてではありませんが、あるに越したことはありません。
どれだけお金を持っているかで、選べる選択肢の広さにはどうしても影響が出てきます。
就職市場において、「若さ」はそれだけでひとつの大きな武器となります。この年齢がもたらす難易度の変化は、想像以上だと認識しておいて下さい。
私自身も紆余曲折、合間のフリーター経験を含めて3度転職しましたが、痛いほどこの現実を突きつけられました。
これは、非正規労働者の数からも分かります。
厚生労働省の整理資料(2024年)では、非正規労働者の総数は2,126万人とされており、年齢階級別にみると以下の分布となります。(総務省「労働力調査(詳細集計)」をもとに作成)
| 年齢階級 | 非正規雇用者 |
|---|---|
| 15〜24歳 | 290万人(13.6%) |
| 25〜34歳 | 230万人(10.8%) |
| 35〜44歳 | 301万人(14.2%) |
| 45〜54歳 | 421万人(19.8%) |
| 55〜64歳 | 452万人(21.3%) |
| 65歳以上 | 433万人(20.4%) |
この数字は、「時間が解決してくれるとは限らない」ということを示しています。つまり、「若い時期だけの一時的な状態ではない」ということ。
むしろ年齢が上がるほど、非正規で働く人の割合が増加している現実があります。
| 年代 | 状況 |
|---|---|
| 20代前半 | 未経験歓迎・ポテンシャル採用の求人が多数 |
| 20代後半 | まだチャンスは多いが、ややシビアな目で見られ始める |
| 30代 | 経験者・即戦力を求める求人が中心 |
| 40代以降 | ハイスペック求人が中心。スペック不足だと非正規の可能性も増してくる |
これは、企業側の事情を考えるとある程度自然な流れです。
「年齢ではなく人柄を見てほしい」と思うのは当然ですが、それは求職者側の都合でもあります。現実として“年齢”が選考に影響している場面は少なくありません。
だからこそ、「今なら、どのくらいの選択肢があるか」「2〜3年後だと、どのくらい狭くなっていそうか」という感覚を持って判断することが大切になってきます。
多くの人が口をそろえて言うのが、「もっと早く動いておけばよかった」という言葉です。
このタイムラグがあるからこそ、「今はまだ大丈夫」という感覚は要注意。今の生活がなんとなく回っていると気づきませんが、将来のリスクは「見えない」ままじわじわと近づいてきます。
また、「仕方なく非正規として働いている人(不本意非正規)」の数もそれを示しています。
厚生労働省の整理資料では、非正規労働者全体の8.7%(2024年平均)が、自分の意志にそぐわない形で非正規として働いている。
つまり、「その気になればいつでも正社員になれる」というのは甘い考えだということ。この現実も押さえておくべきポイントの一つです。
ここまでの数字をまとめると、ポイントはシンプルです。
「一生同じ会社で働け」という話ではありません。
むしろ、今の時代は転職も当たり前です。だからこそ、まだ選択肢が広い段階で「土台づくり」を一度挟むのが合理的なのです。
夢を追うことと、将来に備えることは、本来は両立できるものであるはず。「どちらかを完全に捨てて、どちらかを100取る」のではなく、今と未来のバランスを少しだけ見直してみるイメージで考えてください。
ここまで読んできて、「正直ちょっと胸が苦しくなった」という人もいるかもしれません。「分かってはいたけど、あらためて文字にされるとキツい…」という感覚もあると思います。
でも、ここまで読み進めている時点で、あなたはすでに「自分の人生をちゃんと考えようとしている側の人」です。
この記事は、運営者の経験と公的データをもとに「よくある傾向」を整理したものです。状況は人それぞれなので、必要なら支援機関やエージェントなど第三者の力も使ってください。
StepUp就職ナビの運営者である私自身も、順調なキャリアを歩んできたわけではありません。
その「揺れ」や「迷い」を経験してきたからこそ、今のあなたの気持ちもある程度は想像できます。
変則的なキャリアを歩んできた人間として伝えたいことがあるとすれば、「夢を追ってきた時間は、決して無駄にはならない」ということ。
本気で何かに打ち込んだ経験は、形を変えて必ずどこかで生きてくるからです。これは決して綺麗事ではありません。
大事なのは、「もうダメだ」と全部をゼロにすることではなく、「これからどういう形で生かしていくか」を考えること!
もし今、このように感じているなら、当サイトにある他の記事も、あなたの判断材料として使ってもらえたら幸いです。
このページを読み終えたあとに、「タブをそっと閉じていつもの日常に戻る」or「ほんの少しだけでも、次の一歩につながる行動をしてみる」それを決められるのは、あなただけです。
StepUp就職ナビとしては、「夢追いフリーターだった過去を、これからの人生の“足かせ”ではなく“土台”に変えていく」そのプロセスを、一緒に考えていければと思っています。