ニートや職歴なしの状態から就職活動を始めると、一部の面接官から心無い言葉を浴びせられることがあります。
でも、安心してください。 この記事では、元採用担当者の視点から「面接で説教をしてくる面接官の心理」と、「万が一遭遇してしまった時の防衛術」を解説します。
これを読めば、面接への恐怖心が「分析する余裕」へと変わり、新たな気持ちで面接へと進めるはずです。
あなたの心を守るための「盾」として、この記事を使ってください。
もし、あなたが面接で以下のような言葉を投げつけられたとしたら、さぞ憤りを感じることでしょう。
「お前みたいな甘い考えのやつ、どこに行っても通用しないよ。」
「その歳で職歴なし…。親御さんが泣いてるんじゃない?」
あるいは、「これから言われるかも」と想像し、恐怖で応募ボタンを押す手が震えている状態かもしれません。
まず、はっきりとお伝えしたいことがあります。面接で説教をされるのは、あなたが悪いからではありません。
それは単なる「事故」です。
たまたま運悪く、コンプライアンス意識の低い「地雷企業」に当たってしまった。ただそれだけのこと。
「ニートの自分は社会不適合者なんだ…」と落ち込む必要は1ミリもありません。
ここではまず、あなたの心を縛り付けている「恐怖の正体」を解き明かしましょう。
「厳しく指導するのは、期待の裏返しだ」
「説教には意図があり、採用プロセスの一貫だ」
この種の情報を目の当たりにして、無理に自分を納得させようとしていませんか?
これでは、心の奥底に残ったモヤモヤは消えないですよね。次の面接に臨む足も遠のいてしまうでしょう。
今は、法律で「就活ハラスメント」への対策が企業に求められている時代。正当な質疑応答と、許されないハラスメントの境界線はしっかり把握しておきたいところです。
【許容範囲(業務に関連すること)】
【アウト(就活ハラスメント)】
もし後者のような扱いを受けたなら、それは「指導」ではなく、企業のコンプライアンス違反。
厚生労働省は就活ハラスメントについて、企業の先進事例集を公開しています。
つまり、面接時の理不尽な説教などの就活ハラスメントは、「企業側が対策すべき課題として公的に扱われている」ということ。
あなたに反省すべき点や落ち度は一つもありません。
いきなり罵倒されたり、理詰めで説教をされると、誰だって委縮してしまいます。
しかし、相手が「なぜそんなことを言うのか」という心理的背景を知るだけで、恐怖心は驚くほど小さくなります。
面接官が説教モードに入るパターンは、大きく分けて次の3つ。
敵を知れば、必要以上に傷つくことはありません。
一つ目は、年配の面接官や中小企業の社長によくあるケース。
「若いんだからもっと頑張れ」
「きちんと働いて親御さんを安心させてやりなさい」
などの、本人なりの歪んだ親心から説教をしてしまうパターンです。
彼らに悪気はありません。むしろ「いいアドバイスをしてやった」と満足していることさえあります。
しかし、受け取る側からすれば、初対面の人に上から目線で人生を語られるのは苦痛でしかないですよね。
このタイプは「表現が不器用なお節介焼き」と思っておけば、少し気が楽になるでしょう。
二つ目は、あえて厳しいことを言って反応を見る「圧迫面接」を意図的に行っているケース。
「そんな答えじゃ通用しないよ?」と突き放し、求職者がどう切り返すか、パニックにならずに対応できるかを試しています。
ただ、これだけは言わせてください。現代の採用手法として、圧迫面接は完全に時代遅れ。
わざわざ候補者を不快にさせて試すような企業は、入社後の教育体制も「見て覚えろ」など、前時代的なスタイルを採用しているかもしれません。
最もタチが悪く、そして残念なのがこのタイプ。
ニートやフリーターなど「自分より立場が弱いと思い込んでいる相手」に対してマウントを取り、日頃のストレスを発散しているのです。
「こいつには何を言ってもいい」「俺の方が偉い」と勘違いし、安全圏から石を投げて優越感に浸っている。
これは面接ではなく、ただのハラスメント。相手の人間性に深刻な欠陥があるだけです。
まともに取り合う必要はありません。
ここまで読んで、「それでも説教されるような経歴(ニート)が悪いんだ…」と自分を責めていませんか?
その思考、今すぐ捨てましょう。
私はかつて企業の採用に関わっていましたが、その経験から断言できることがあります。
それは、「まともな会社ほど、面接での対応は丁寧である」ということ。
採用のプロは、面接に来てくれた人が「将来のお客様」や「取引先」になる可能性があることを知っています。
―― たとえ採用基準に満たない相手であっても、会社のファンになって帰ってもらう。
これが、一流企業のリスク管理です。
正社員の採用だろうが、アルバイトの採用だろうが、違いはありません。
もし私が面接官の立場で、応募者に説教をしている同僚がいたら全力で止めます。なぜなら、今の時代、悪い評判はSNSですぐに拡散されるから。
「面接で説教する」というのは、そういった企業のブランド毀損リスクすら想像できない、「無能な社員」が面接官をやっている証拠と言えるのかもしれません。
リスク管理が行き届いている会社は、まず初めに面接官を教育します。
つまり、説教や理不尽な質問が出る時点で、その程度の会社であることを自ら露呈しているのです。「親切な反面教師」まさにそんなところですね。
面接は「企業があなたを一方的にジャッジする場」だと思っていませんか?
それは大きな間違いです。
面接とは、企業と求職者が「お互いにパートナーとして相応しいかを確認し合う対等な場」です。
企業はあなたの能力を見極めますが、あなたにも「企業の品格」を見極める権利があります。
―― 初対面の相手に敬意を払えないような会社は、こちらから願い下げ。
これくらいの強気なマインドを持っておいて問題ありません。
面接で説教され、散々怒られたにも関わらず「内定」が出るケースもあります。
これは、前述の「お節介な親心」や、「ストレス耐性を試していた」などのケースに該当したことが考えられます。
「内定の可能性があるのなら、説教には耐えなければならないのでは?」と思いましたか。
ちょっと待ってください、面接は企業の「予告編」です。
ここで考えてほしいのは、
「入り口で説教してくるような会社に入社すると、毎日その説教を聞かされる『本編』が始まる可能性がある」ということ。
そんな会社に入って、果たしてあなたは幸せにやっていけるでしょうか?
―― 説教されて不採用になったなら、それは「不運」ではなく、むしろ「幸運」である。
「危険な泥舟に乗らずに済んだ」と割り切り、次に進む。これが未来を見据えた上でも正しい選択ではないでしょうか。
頭では分かっていても、目の前で怒鳴られたら誰だって固まります。頭が真っ白になって思考が停止、ごく自然な反応です。
そこで、今後の面接で「説教」や「叱責」に出会った際に使える「心の盾」をお渡しします。
万が一の際にダメージを最小限に抑える防御術を持っておきましょう。
説教まがいに強い口調で言われると、まず体が反応してしまうものです。
ただ、ここで反射的に言い返すと相手はさらに熱くなり、説教が長引くだけ。結果として、面接が「議論の場」になってしまいます。
最初にやるのは、反論ではなく3秒の停止です。「そうですね…」と一呼吸置く。視線を下げず、姿勢を崩さない。
これだけで、相手のペースから自分のペースに戻せます。
静かな間。まさに防波堤です。
理不尽な説教や叱責を受けると「憤り」を感じるでしょうが、ここは面接の場、やはり「反論」や「口答え」は得策ではありません。
そんな時に使えるのが、相手の怒りを鎮火させつつ、こちらのプライドも守る「説教を終わらせるキラーフレーズ」です。
「貴重なご意見、ありがとうございます。社会の厳しさを教えていただき、身が引き締まる思いです。肝に銘じておきます。」
ポイントは「感謝」を示すこと。
説教する人間は、基本的に「自分の正しさを認めさせたい」という欲求を持っています。「勉強になりました」と言ってしまえば、相手は満足し、それ以上の攻撃をやめるのが大抵のケースです。
もし、人格否定や暴言がひどく、耐えられないと感じたら。
あなたは席を立って帰る権利を持っています。
面接は拘束ではありません。
「どうしても無理」と思ったら、次のように伝えて退室してしまいましょう。
お話の途中ですが、失礼いたします。本日のお話を通じて、御社の社風と私の価値観には大きな乖離があると感じました。
このまま選考を進めてもお互いにとって不幸な結果になると判断しましたので、本日はこれにて辞退させていただきます。
貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
勇気がいる行動ですが、自分を守るための「英断」です。この行動を取れた自分を、あとで褒めてあげてください。
最終手段として、「最悪、途中で帰ってもいい」を心に留めておくことで、面接に臨む心理的負担を減らせます。
「運悪く、説教するような面接官に当たってしまった」
先ほど、これは「事故」のようなものだとお伝えしました。この認識に間違いはありません。
ですが、厳しい現実として「事故に遭いやすい人」がいるのも確かです。
特に、ニートの場合、面接官は最初から「色眼鏡」をかけて面接に臨んでいる可能性があります。
人間は「自分の予感が正しいこと」を確認したがる生き物です(確証バイアス)。
もしあなたが、質問に対しておどおどしたり、曖昧な返答をしたりすれば、相手は「ほらやっぱり!」と勢いづき、そこから説教モードに入るのです。
ゆえに、説教の隙を与えない入念な準備こそが、最大の防御なんですね。
面接官の説教スイッチが入る瞬間。それは多くの場合、以下の2点に触れた時です。
これを逆手に考えると、
相手を納得させる回答ができれば、面接は対等な商談へと変わります。
では、具体的にどう答えれば「空白期間」をポジティブな武器に変えられるのか?
嘘をつかずに、面接官を納得させる「家事手伝い」や「ニート期間」の説明ロジックについては、以下の記事で詳しく解説しています。
この準備ができているかどうか、面接の成否を分ける大きな分岐点です。あわせてご覧ください。
もう一つ、説教リスクを回避するために準備しておきたいのが、「脅し文句」への切り返しです。
面接官は「うちは厳しいよ、君に務まるかな?」と挑発してくることがあります。ここで「が、頑張ります…」と萎縮してしまうと、相手はさらに畳み掛けてきます。
相手が求めているのは、奴隷のような服従ではなく、「プロとしての覚悟」です。
逆に質問を投げかけて、本気度を示しましょう。
「おっしゃる通り、仕事は厳しいものだと覚悟しております。
ちなみに、〇〇様が仰る『厳しさ』とは、具体的にどのような場面(業務量や対人関係など)で感じることが多いでしょうか?
入社後にギャップを感じないよう、今のうちに覚悟を決めておきたいので、ぜひ教えていただけますか?」
このように返せば、「この応募者は、本気で入社後のことを考えている」と相手に示せます。
対等なコミュニケーションができる人材として一目置かれ、理不尽な説教をされる確率はグンと下がるでしょう。
ここまで対策をお伝えしてきましたが、それでも、不安は簡単に消えるものではありません。
それなら、一人で戦うのをやめればいいのです。
世の中には、あなたの代わりに「説教するような理不尽な企業」を排除し、安全な面接だけをセッティングしてくれるプロがいます。
就職エージェント、特に「フリーター/ニート」の支援に特化した会社を頼るのが一番の近道です。
なぜなら、彼らは紹介する企業の内情を詳しく把握しているからです。
つまり、エージェントを通すことは、「防弾チョッキを着て面接に行く」ようなもの。丸腰で特攻するよりも、はるかに安全で、精神的にも楽になります。
面接で説教をされると、自分という人間を否定されたように感じますよね。
でも、忘れないでください。
あなたは、法に触れるようなリスク行為を平気でする「ヤバい会社」を、自分の目で見ることができたのです。
この経験は、決して無駄ではありません。
その学びが、次の面接であなたを守る武器になります。
一人で抱え込まず、エージェントという味方をつけ、堂々と胸を張って進んでください。
あなたを否定する会社ではなく、あなたを必要としてくれる会社は、必ずどこかにあります。